子安の里の炭焼き場(99年8月15日)


夏休みも残り少なくなった日、子安の里に行ってみました。
以前は、探鳥会などでよく歩きましたが、湘南国際村縦断で破壊されたため、
その後ほとんど歩いたことはありませんでした。

野菜や花を売っている店から折れて、農道に入り、左に曲がると、
懐かしい、軽部一族の象徴、長蔵門が今もありました。

そこから、登りにかかって一汗かきましたが、清々しい気分でした。
不思議なことに、大学時代に今は亡き高木教授が言われた言葉を思い出しました。
「木陰というのはエネルギーを吸い取る力があるから、特別に涼しいんだ。
同じ緑色の紙の下にいても、あんなに涼しくはならない。」





やがで、四つ角に出るので左に道を取ってさらに登っていって、
登りきったところを右に曲がって、下り始めました。

と、そこに炭焼き場が現れました。
野菜の他に、普通の炭や竹の炭、木酢の液などが売られていて、
その中で”まな板売ります”の文字があるのに気が付きました。

おじさんに声を掛けたら、隣で作っているから、見せてあげるとのこと。
隣のおじさんを起こしたら、作業場に案内してくれました。

何でも、まな板は柔らかくて包丁が刺さるようでなきゃいけないんだそうで、
檜やなんやより、銀杏の木が一番いいんだそうです。
銀杏は比較的細いから、そこからまな板を切り出すので、
ありとあらゆる大きさのまな板が出来ている。

因みにそこにある銀杏は、追浜の雷神社にある大銀杏の、
枝を切り落とした際仕入れたものだそうです。
よっぽど太い銀杏なんですね。

そこで、我が家に合ったちょっと小さめなのを一つ買ってみた。



「5年もして表面が減ってきたら、削ってやるよ」と声を背中に受けて帰途につきました。

後は、奥様の体験談。
まな板一つで、同じものを切ってもこうも切れ味が違うのかとびっくりしていました。
これで、料理の味が一段バージョンアップしたら、言うことありませんね。

おじさんの言ったことは、本当の本当だったんですねー。